経営計画  「短期的なことは、現場の指揮官に判断を任せるよりほかない。」(企業参謀 大前研一著)。

 大前研一氏※は「 戦略的思考では、企業における『 中期経営戦略計画 』の重要性を強調 」しています。「 大体3年をメドとすること。立案・遂行にトップの主勢力を向けなければいけない 」といいます。

●短期経営計画→「 現場の指揮官に判断を任せる 」

 「 企業のトップマネジメントが、なんらかの作戦をたてて影響が出るのは、明日、明後日では 」ありません。「 短期的なことは、現場の指揮官に判断を任せるよりほか 」ありません。「 細部に至るまで、会社の中枢に情報を送りこんで指揮を仰がれたのでは、中枢神経はマヒしてしまう 」でしょう。

●長期経営計画→「しょせんは〃カン〃」

 「 どのように優秀な頭脳中枢を集めてみても、10年も15年も先のことになると、戦略というよりは、空想といったものに近くな 」ります。分析「 手法をいくら精緻にしてみたところで、しょせんは〃カン〃の重畳にすぎ 」ません。また、「 いくつかの事柄について、たとえ10年後が正確に予想できたとしても、企業を取りまく環境変数は、現在考えられるもっとも確からしい仮定から、かなり大きくずれてくるはずであ 」ります。

「 こうした状況を考えてみると、参謀としての頭脳グループがもっとも有効に力を発揮できるのは、短期でも長期でもない、その中間の中期経営戦略である 」といえるでしょう。

  出典: 企業参謀 大前研一著 プレジデント社刊1975年5月第1刷 p80(同講談社文庫1985年10月第1刷p77)より

大前研一氏が『 企業参謀 』を書いたのは36年前の1975年、32歳のとき、マッキンゼーに入社してまだ3年目の新人だった。実質的な処女作であったという。(筆者が税理士を登録したのが同じ年です。)

『 企業参謀 』が世に出てから既に36年近くが経ちました。今や古典だろういわれるかもしれませんが、この本から刺激を受け育った経営人、コンサルタントは、数多いといわれています。

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