経済人も政治に強い要望をもたねばならない。  ( 松下幸之助発言集第1巻PHPより)

《 経済の発展は、経済界自体の努力だけでは限界がある。》

 《政治、社会にロスがあれば、それらがすべて製品のコストに結びつく。経済人も政治に強い要望をもたねばならない。 》

 「 私(松下幸之助)はこの日本の今後(今→50年前:筆者追記)の繁栄というもの、またわれわれの会社の経営というものが、政治ということに非常に大きな関係があるということを考えねばならんと思うんです。」

 「 比較的、経済人は政治に対して冷淡である。冷淡というか、あまり興味がないと申しますか、まあ政治は政治、別のもんである。われわれの仕事には関連あるけれども、みずから政治を考えることをしない習慣になっていると思うんです。」

 「 これがために政府がそういうようなことを怠り、また、政府がロス的な政治機構を改めないことにも結びつくんやないかと思うんです。」
 「 国民全体が政治にもっと強い関心をもって、みずから政治をする必要はありませんが、しかし、よりよき政治というものを望まなくてはならんかと思います。したがって、政治家に対しましては、言うべきことを言い、望むべきことを望んで、一方で尊敬もするが、一方でなすべきことはどんどんやらすような、いわゆる主権者としての立場に立たないといかんと思うんであります。 」