阪上会計事務所のクライアント向けのマネジメントレター ドラッカー

P.F.ドラッカー 『断絶の時代』1969年 p.12 より

 「戦後の先進国に成長をもたらした第三の原動力が、自動車工業だった。しかし先進国では、自動車工業はこれからいかに伸びるとしても、基本的にはすでに守勢である。都市の渋滞ゆえに輸送手段としての用を足しにくくなっている。」

 ドラッカー博士の観察は早かった。1969年の段階(40年前)ですでにこんな視点で自動車産業が守勢にあることを見て取っていた。今回(リーマンショック前後から)の恐慌で米国では都市部の相当数の市民が自動車を手放し、地下鉄などの大量輸送機関に切り換えたという。自動車の不経済と不自由さを実感したという。転換点が到来した。