経営者の条件  部下は、「上司の強みを生かす」 ドラッカー

 成果をあげる幹部は、何にもまして、さらに上の「 上司の強みを完全に生かすべく努力しなければならない 」とドラッカーはいっています。

 企業や他のいかなる組織であろうと、自分の「 部下の管理はあまり問題が 」ないということです。

 しかし、「 自分の上司には、どう対処したらよいか 」と考えていない幹部にドラッカーは「 会ったことがない 」といっています。

 「 このような問いへの答えは極めて簡単であ 」ります。成果をあげる幹部なら「 みな知っていることであ 」るというのです。

 「 秘訣は、上司の強みを生かすことであ 」ります。

 以上のことは、「 世渡りの常識 」とまでいっています。

 「 現実は企業ドラマとは違 」います。

 「 部下が無能な上司を倒し、乗り超えて、地位を得るなどということは起こ 」りえません。

 「 上司が昇進できなければ、部下たちは、その上司の後ろで立ち往生してしまうだけであ 」るからです。


出典:P.F.ドラッカー「経営者の条件」新訳ダイヤモンド社刊124頁より