経営者の条件 部下は、「上司の強みを生かす」2 ドラッカー

 「上司がその無能や失敗のために更迭されても、有能な次席があとを継ぐことは稀であ 」るとドラッカーはいっています。

「 序列の外からスカウトされた者があとを継ぐ。そのうえその男は、自分の息のかかった有能な若者たちを連れて 」きたとします。

「 逆に、優秀な上司、昇進の早い上司をもつことほど、部下にとって成功の助けとなるものは 」ありません。しかし、「 世渡りは別としても、上司の強みを生かすことは、部下が成果をあげるうえでの鍵であ 」るというのです
 
「 すなわち、上司に認められ、活用されるような形において、自分の貢献に焦点を合わせることが可能にな」ります。そして「自分が信じることの実現が可能にな 」ります。
「 へつらいによって、上司の強みを生かそうとしてはな 」りません。「 なすべきことから考え、それを上司にわかる形で提案しなければな 」りません。

 「 上司も人間であ 」ります。「 人間であるからして、強みとともに弱みもも 」ちます。

 しかし、「上司の強みを強調し、上司が得意なことを行えるようにすることによって、上司だけでなく、部下たる自分が成果をあげられるようになる 」というのです。

 逆に、「上司の弱みを強調したのでは、部下の弱みを強調した場合と同じように、上司の意欲と成長を妨げ 」るというのです。

引用:「 経営者の条件 新訳 P.F.ドラッカー ダイヤモンド社刊 」