人材は「分に応じた人が集まる」 松下幸之助

松下幸之助が商売を始めた頃のお話

 「  最初、ごく小規模で、家内と二人で仕事を始めたのは、大正7年(1918)でございました。私(松下)はもとより学問とてございません。」

  「  長いあいだ丁稚奉公いたしておりました関係で、まったくの無学と申していいような状態でございます。ただ何か、生活の立場から仕事をしたいということで、23歳の年に電気器具の製作を始めたんであります。まあ、それが出発点でございました。」

人材は「 分に応じた人があつまる 」
 「  学校を一番で出るとか、三番で出るという人は来てくれませんわ、その時分の松下電器へは。また、そんな人が来てくれたら、こっちが困りますわ、むこうのほうが偉いんだから。〔笑)」

 「 だから私の店にふさわしい人でいいわけですな。その店にふさわしい人は、その当時
としてはわりかた求めやすかったんです。だから、実際いうと、そう人には困らなかったです。」

  だから「 皆さんのお立場もいろいろありますが、人はその会社にふさわしい状態において集めるべきだと思います。」「 人が立派すぎても困りますわ。立派すぎる人で、よく働いてくれる人もなかにはありまずけれども、立派すぎる人は、「 なんや、こんなつまらん 」