「会社の発展というものは、社長を中心として全社員が一致協力してやるということが理想の姿であ」る。松下幸之助

 松下が「 ひと言申しあげたい 」といっているのは、「 それがいちばんいいのでありますが、しかし実際はなかなかそうはいかないものであ 」るというのです。

 松下は、「 会社の経営というものは社長 一人の責任であると、しばしば感じたことがある 」と語っています。

 「 実際にそうなんですね。」

 「 今までうまくいかなかった会社が、社長が代わったことによって見違えるほど立派になったという事例はたくさんございます。」「 ですから社長の責任であると同時に、非常に尊敬されるべきものであると思うんであります。」

 「 特例はありましょうけれども、だいたいの会社は、社長の言うことがそのとおりに通ります。」
 「 社長がこういうことをやりたいと言えば、反対する者はございません。だいたい95パーセントは、右を向いて行こうと言えばみな右を向き、左を向いて行こうと言えばみな左を向くと思います。全社員がそうであります。」

 「 したがって、社長が左を向けと言って、全員が左に向かって進んで壁にぶつかる、山にぶつかるというのは、社長の責任であると思います。だから社長の責任というものは、ほんとうに大事なものであると同時に、一人の責任だと思います。」

 ということを松下は「 会社の社員に話をするのであります。」
だから、「 松下電器がうまくいくかどうかというのは 」松下「 一人の責任だ 」と「 自分(松下:筆者)は思っています 」と語っています。