事業承継 「 実力を自覚し 」、「 より高い経験者というものをうまく使うということですな。 」 松下幸之助

「 非常に国が乱れるとか、会社が非常な困難に直面するとか、それを切り抜けなくてはならないというような、心身ともに力を要するというような場面に立ちますと、私(松下幸之助)はやはり若き人々のうちに、それをなし遂げる人を求めなくてはならないと思います。かりにみずからがその地位にあるといたしましても、実質の仕事は、そういう人を求めてやらなくてはならないと思うのであります。」

 「 そういうことを考えてみますと、(講演会場の:ブロガー加筆)皆さんのようなほんとうに若き人々によって、ほんとうの実力ある仕事というものが遂行されなくてはならんし、また遂行されていくものだと考えなければならないのです。」

 「 …………自分はまだまだ青年である、若い、だからまだ力が及ばんのだ、というようなお考えがおありになるとすると、そういう考え方は、一面非常に謙虚な姿で、ものを習得するという点においてはきわめて大事な態度だと思うんであります。 」
 
 「 しかし一面におきましては、現実の実力は、われわれがいちばんもっているんだという、実力の自覚というものが必要ではないかと思うんです。そうして、より高い経験者というものをうまく使うということですな。」

  (松下幸之助発言集第2巻:日本青年会議所ゼミナール昭和38年にて)