「 終戦直後とどこがちがうか 」松下幸之助からの手紙 1

 「 今日の日本は、かつてないほどの難局というか、困難な時期にさしかかっているように思われ 」ます。(松下の生きた時代です)(:筆者記)

 (以下、PHPアーカイブVol.4 「松下幸之助 新しい日本のために」より引用)

 「 お互い国民も、経済界も政界も、いまは国全体がどのようにしてこのむずかしい事態を切り抜けていけばよいのかということに、それぞれの立場で頭を悩ましてい 」ます。

 「 そういう意味からは、大きな"国難"に直面していると言ってもよいであ 」りましょう。
 
 「…………けれども私は、その当時(終戦直後)(:筆者記)の日本と今日の日本とをくらべてみても、今日(松下幸之助の生きた時代)(:筆者記)のほうが事態は深刻ではないかと思う 」といっています。

 「 もちろん終戦後の日本は、まことに悲惨な有様であった。…………しかし、いま考えてみるならば、そういう破壊と混乱のなかにあっても、国家国民として立つ道はただ一つであったように(松下は、)(:筆者記)思う 」と。


 「 つまりこの状態に対処し、日本を復興再建しなければならないという点において、国民の合意というか、思いを結集するものがあったのである。だからそういう意味での心の迷いというものがなかった。そして復興再建という大きな目標のもとに、みんなが心を一つにし、多少のことは我慢しつつ協力して進んでいったのである 」と松下は、言っています。