養生訓(総論上20) 内的には勇、外的には畏れ 

貝原益軒→最高の医療生活コンサルタント

 およそ人の身は、弱くもろくして、しかもむなしい(あだなる事)、風前の燈火(とぼしび)のように消えやすい(きえやすきが如し)。あやうきかな。・・略・・

 内外の敵にかちて、身をたもつも、其術をしりて能(く)ふせぐによれり。生れ付たる気つよけれど、術をしらざれば身を守りがたし。たとへば武将の勇あれども、知なくして兵の道をしらざれば、敵にかちがたきがごとし。内敵にかつには、心つよくして、忍の字を用ゆべし。忍はこらゆる也。・・略・・