「経営の本質は"責任"にほかならない」 マネジメント「課題、責任、実践」より 及び、渋沢栄一

 ドラッカー先生は、「 日本は最初から『 マネジメント 』というものの思索と実践では、まさに第一線級の国だったのである」といっています。

  率直にいって先生は、「 経営の『 社会的責任 』について論じた歴史的人物の中で、かの偉大な明治を築いた偉大な人物の一人である渋沢栄一の右に出るものを知らない」とまでいっています。

 「 彼(渋沢:筆者)は世界のだれよりも早く、経営の本質は『責任』にほかならないということを見抜いていたのであ 」ります。

 マネジメント「 課題、責任、実践 」は「 何よりも経営者のために書かれた『 実務書 』であ 」ります。

 本書( マネジメント「 課題、責任、実践 」)の「 材料は多くの国々の経営者の長年にわたる実務経験から得られたわけであ 」りますが 「 にもかかわらず本書全巻を貫くものは、結局、渋沢栄一がかつて喝破した『 経営の本質は"責任"にほかならない 』という主題につきるといえ」ます。

 (P.F.ドラッカー「マネジメント『課題、責任、実践』」上巻ダイヤモンド社刊(1974年3月翻訳初版の日本語版への序文より)