もめない相続 「親が意向の発信を」
親の意志はかなりの威力を発揮するはずです。
おいそれとはこれに背けるものではありませんし、その内容もそれなりに筋が通っているはずです。
したがって相続が開始してから、それらと違う主張をすることはまずできないでしょう。
ただし「親は、残った家族のことをよく考えた上で方針を決めなければなりません。」
独断を防ぐために、決める前には配偶者をはじめ家族に相談する必要があるかもしれません。
とにかく、「家族の円満に最も寄与する方法を考えていただきたく思います。」(「相続力」 森田義男著Bkc)
その際に親にとって忘れてはならないのは、「自分は誰のどのような介護を受けるのか」という点です。
健康なうちに早々と高齢者施設に入居してしまうならともかく、通常の場合は家族の誰かに世話になるはずです。きつい言い方かもしれませんが、「介護を受けることは、介護者に大変な迷惑をかけることである」ということを、しっかり認識していただきたく思います。