お得意先は生きた教訓  松下幸之助

 「 私(松下幸之助)どもにしてみれば、「…お得意先の経営を見るということも大事なことです。」

「 お得意先の経営を見ていると、こういうようなやり方をしたら失敗するんだな、こういうやり方をしたらうまくいくんだなということが、手に取るように分かるわけです。」

 「 時々刻々、非常に教訓を得ているわけですね。」

「 お得意先が、ある場合には倒れ、ある場合にはズーッと成功しているという姿が、自分にとっては生きた教訓ですな。」

 「 そしてその生きた教訓を日々摂取して、自分を育てるということができるわけですな、自然に。」

 「 ですから、非常に具合いいというとおかしいですけれども、自分は痛さを知らないでも、人が痛がったり喜んだりしていることが、自分の身にちゃんとなってきているわけですね。」

 ( 松下幸之助発言集第1巻PHP刊より )