寝るときの姿勢 (養生訓巻第五 五官)

 夜寝るときは、かならずわきを下にして側臥の姿勢で寝ないといけない。仰向けはいけない。仰向けに寝ると気がふさがってうなされることがある。胸の上に手をおいてはいけない。寝入って気がふさがり悪夢にうなされることがある。この二つは心がけなければいけない。

(506) 夜ふすには必側(かたわら)にそばたち、わきを下にしてふすべし。仰(あお)のきふすべからず。仰のきふせば気ふさがりて、おそはるゝ事あり。むねの上に手をおくべからず。寝入て気ふさがりて、おそはれやすし。此二(ふたつ)いましむべし。
          (講談社学術文庫 養生訓を参考にしました)